【3代目・前期型】三菱 ekワゴン(DBA-B11W型) 概要解説

eKワゴン

ekワゴンは三菱のワゴン型軽自動車。本稿では3代目・B11W型のデビュー当初からフロントデザイン変更(2013年6月~2014年9月)までを前期型と定義し、これを扱う。

画像参照元:三菱認定中古車

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概要

2013年6月に登場した3代目eKワゴン。3代目ではそれまでのちょうど良い高さのスタイリングを一新し、ライバル(ワゴンRムーヴ)と同じ全高とボディスタイルとなった。

さらにそれまで日産にOEMを行なっていた2代目とは異なり、3代目では新たに合弁会社のNMKVを設立。三菱と日産との共同開発&共同生産になったことも大きなポイントである。

3代目ekワゴンのエクステリアはそれまでのベーシックかつシンプルな外観から大変更。「トリプルアローズライン」と呼ばれるボディサイドにもうけられたダイナミックな3本のキャラクターラインと流れるようなルーフラインを採用。

伸びやかかつ躍動感のあるデザインで初代や2代目めで続いたそれまでのイメージを180度転換させた。

画像参照元:中部三菱自動車販売

インテリアも完全新設計で3代目にふさわしいデザインとなった。インストルメントパネルにはピアノブラック調のセンターパネルに軽自動車初のタッチパネル式オートエアコンを採用しライバル車種と比較して先進性や差別化を追求(※廉価グレード除く)。

フロントシートもホールド性を重視した形状を採用し長距離ドライブでも疲れにくいようにした。

リアシートも下肢のサポート感を含めてソファーのような座り心地とした。また収納スペースも多数設定。

運転席側アンダートレイ、助手席側上下グローブボックス、オープントレイ、シートアンダートレイなどで利便性を向上させている。

室内空間も先代から拡大し、全高はプラス70mm、ホイールベースはプラス90mmとしたことで2代目までのそこそこ広い室内空間からムーヴやワゴンR、N-WGNに並ぶ室内空間を実現。特に後部座席は顕著に広くなり快適性がアップした。

この他に快適装備としてはフロントドアガラスに99%UVカットガラスを採用(※廉価グレード除く)。フロントウインドシールドには約100%のUVカット機能がある合わせガラスを。

リヤドア/クォーター/テールゲートにも約94%*のUVカット機能のあるプライバシーガラス(『eKワゴン』の「E」を除く)を採用。

デルタウィンドウガラスを含むすべてのガラスにUVカット機能を持たせることで、快適な室内環境を実現した。

運転をアシストする機能としては「リヤビューモニター付ルームミラー」を上級グレードに標準装備。ヒルスタートアシストも廉価グレードやeKカスタムのTグレードを除いて標準装備。

アクティブスタビリティコントロールはeKカスタムのTグレードでメーカーオプションとした。

エンジンは新開発となる新世代MIVECエンジンを搭載。アイドリングストップに「オートストップ&ゴー」も採用した。

トランスミッションは先代の5MTや3AT、4ATに取って代わり全グレードで副変速機内蔵のCVT(INVECS-III CVT)を採用。

ボディの軽量化(高張力鋼板の採用率アップ)や空気抵抗の低減などで燃費アップを実現した。

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3代目・eKワゴン 前期型の一部改良点など

2014年6月・一部改良

2014年6月の一部改良では「アシストバッテリー」を新搭載。スズキのエネチャージシステムに似た仕組みを採用し回生発電でオルタネーターの動作を抑制。かつエンジンの吸気ダクトの改良で燃費をわずかに向上させた。

ボディカラーには新たに「レッドメタリック」を新設定。内装ではMグレードとGグレードにブラック内装がタコメーター付きスピードメーターなどを含めたセットオプション設定として追加された。

このほか標準モデルのルーフアンテナが、カスタムと同じデザインに変更。Eグレードではリアワイパーを標準装備し、電動格納式ドアミラーも標準装備化。

GグレードではLEDターンランプ付きドアミラーへとアップグレードされた。

2014年12月・一部改良

2014年12月には自動ブレーキシステム搭載モデルを新設定。

低車速域衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM-City)、誤発進抑制機能、アクティブスタビリティコントロール(ASC)、フロントスタビライザーを標準装備とした「e-Assist」グレードをE、M、Gグレードのそれぞれに追加設定した。

3代目前期eKワゴンのグレード E、M、G、e-アシストの違い

3代目前期eKワゴンのグレード展開は廉価グレード「E」、ミドルグレード「M」、上級「G」グレードの3種類。

モデル中盤には自動ブレーキ「e-アシスト」を搭載したグレードをそれぞれに追加。グレード名に「e-アシスト」が付くようになった。

特別仕様車の設定は前期では無し。

E

3代目eKワゴンの廉価グレード。装備が他のグレードよりも簡略化され、価格を抑えた安いモデル。2WD(FF)仕様のみ。

エクステリアはMグレードとほぼ同じだがフロントのUVカットガラス、リアのプライバシーガラスが非装備。足元は14インチスチールホイール+ホイールキャップ。

快適装備はマニュアル式エアコンで、チルトステアリング、運転席シートリフター、シートアンダートレイが非装備。

アイドリングストップも非搭載。

安全装備は運転席&助手席エアバッグとABSを標準装備する(ブレーキアシストは非装備)。

E e-アシスト

Eグレードに自動ブレーキの「e-アシスト」を搭載したグレード。

「低車速域衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM-City)」と「誤発進抑制機能」、「アクティブスタビリティコントロール(ASC)」を標準装備する。

M

3代目eKワゴンのミドルグレード。Eグレードよりも装備が良くなる。

エクステリアではフロントのUVカットガラス、リアのプライバシーガラスを標準装備。14インチホイールキャップ。

Mグレードではエアコンがタッチパネル式フルオートエアコンに変更。チルトステアリング、運転席シートリフター、シートアンダートレイを標準装備。

アイドリングストップも標準装備する。

安全装備は運転席&助手席エアバッグとEBD付きABSを標準装備する。

M e-アシスト

Mグレードに自動ブレーキの「e-アシスト」を搭載したグレード。

「低車速域衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM-City)」と「誤発進抑制機能」、「アクティブスタビリティコントロール(ASC)」を標準装備する。

G

3代目eKワゴンの上級グレード。Mグレードよりも装備が良くなる。

Mグレードの装備に追加でエクステリアには14インチアルミホイールでスタイリッシュな外観に。

インテリアでも本革巻きステアリングを標準装備する。

快適装備にはキーフリーシステム+プッシュエンジンスタートとリヤビューモニター付ルームミラーを標準装備する。

G e-アシスト

Gグレードに自動ブレーキの「e-アシスト」を搭載したグレード。

「低車速域衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM-City)」と「誤発進抑制機能」、「アクティブスタビリティコントロール(ASC)」を標準装備する。

エクステリア

フロントデザイン。初代2代目ではボディと同じくスクエア型のヘッドライトだったが、3代目では斜め方向の切り込みをメインとしたダイナミックなデザインに。

内部もインナーブラックとし、ベーシックなノーマルモデルでありながらシャキッとした目元を表現。

これに2本のメッキラインがアクセントのグリルが組み合わさり、先代よりも主張の強い個性的な顔つきとなっている。

なお、兄弟モデルの日産・デイズでは非インナーブラックのヘッドライトで、形状もグリルと共に異なりイメージが違う。

横からみても、先代より背が高くなったことがわかる。

EグレードとMグレードは14インチホイールキャップ。

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上級グレードでは14インチアルミホイールを標準装備。それ以外はホイールキャップ。2代目eKワゴン以前よりもタイヤサイズがワンランクアップし、タイヤサイズは155/65R14となる。

リアのデザインはムーブに若干通じるところがある。コンビランプの横にはL字のようなデザイン。ハイマウントストップランプはテールゲート上部に埋め込まれている。

反射板はバンパー下部両端に丸形タイプとして埋め込まれ、ベーシックながら斬新なデザイン。

エンジン・機能装備・安全装備など

B11W_first (3)

エンジンは3B20型可変バルブタイミング機構(MIVEC)付き直列3気筒DOHC自然吸気エンジンのみ。ターボに関してはカスタムモデルのみに設定。

最高出力は49ps(36kW)/6500rpm。

MとGの2WDでは最大トルクは5.7kg・m(56N・m)/5500rpm。

EグレードとM、Gの4WD仕様では最大トルクが6.0kg・m(59N・m)/5000rpm。

トランスミッションは軽自動車としては三菱初となる、副変速機付きCVT。駆動方式はFFか4WDとなっている。

その他にアイドリングストップ機能や、リアビュー付きルームミラー、ヒルアシスト、キーレスアシストなど一部グレードに搭載されている。

2014年6月一部改良では減速時の運動エネルギーを利用して発電し、その電力をニッケル水素電池に蓄えて電装品に供給する「アシストバッテリー」を2WD車に採用。燃費を0.8km/L向上させている。

さらに2014年12月の一部改良では低車速域衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM-City)と誤発進抑制機能の2つの先進予防安全技術を採用した「e-アシスト」グレードを設定。

デビュー当初は自動補助ブレーキの装備がなかったがこれでようやくワゴンRやムーヴに並んだ。

旧型の3代目eKワゴンは燃費が悪い?良くするには?

B11W型の3代目eKワゴン(初代デイズ)は燃費があまり良くない。

その大きな要因はエンジン。ライバルと比較すると旧世代のショートストロークエンジン(三菱・アイに搭載していたエンジンの改良型)で、高回転域(5000rpmもしくは5500rpm)まで回さないと最大トルクが出ないタイプ。

トランスミッションに副変速機内蔵CVTを搭載しているものの、低~中速域ではトルクが無く、トルクを出そうと高回転まで回すと燃費が悪くなるため、これが燃費悪化の要因となる。

そのため3代目eKワゴンで燃費をよくする場合は、急なアクセルなどエンジン回転数が高くなるような操作を控え、ゆったりとしたエコ運転が重要となる。

4代目eKワゴンではエンジンが新型に置換され、ライバルと同じロングストローク型を採用。中速域(3600rpm)で最大トルクが出るようになり、街乗りでの扱いやすさと燃費が向上した。

インテリア

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インパネはスッキリした感じで、先代からのセンターメーターは廃止された。廉価グレードではマニュアル式のエアコンパネル。上位グレードでは軽自動車初となるタッチパネル式のパネルが付く。

スピードメーターも同じく1眼式。シンプルな白色の自発光式メーターで夜も見やすい。

廉価グレードのEグレードではマニュアル式のエアコンパネル。

上位グレードのGグレードとMグレードではeKカスタムと同じタッチパネル式でオートエアコンとなる。

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日産のアラウンドビューモニターは三菱では「マルチアラウンドモニター」と呼ばれ、オプション設定される。画面はオーディオ画面もしくはバックミラー左部に表示される。

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フロントシートはベンチシートタイプ。先代よりも上質なシートとなっている。

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リアシート。後部座席は先代では無かったスライド機構が備わり、足元の広さを調節できるようになった。

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ラゲッジルーム。

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リアシートを倒した状態。全高が高くなったので荷室も上方向に広くなった。

まとめ

3代目前期eKワゴンの総評

3代目 ekワゴンは、ライバルのワゴンRやムーブに真っ向から勝負を仕掛けてきた気合の入ったモデルである。

2台ともちょっと違う雰囲気のデザインは、先代からのフルモデルチェンジも含めてインパクトがあるだろう。ただ、注意したいのは燃費性能に焦点を当てたデビュー当初のエンジン。

他車よりも出力(トルク)が低く、ゆっくりアクセルを踏まないと、逆に燃費が悪くなってしまう。

実際に乗り比べてだがストレスを感じる人も居るだろう。この点はその後のマイナーチェンジで改善されたがが気になる人はカスタムモデルのターボにしたほうが良い。

2015年10月にはフロントデザインの変更を伴うマイナーチェンジで後期型となり、外観と内装を一新した。三菱版ではよりスポーティーな印象が増えたが兄弟モデルのデイズでは大型メッキグリルの採用でイメージががらりと変化している。

eKワゴンが気になった人は日産版である後期・デイズもチェックしてみてほしい。

【初代・後期型】日産 デイズ 概要解説 (DBA-B21W)

3代目・前期eKワゴンは中古価格が安価

中古市場では年式の割に安価買えるモデルとなっている。さすがに2代目や初代ほど安くはないが、ワゴンRやムーヴなどの適度に広い室内空間の軽自動車が欲しい人に嬉しいモデルである。

ただし、上述したとおり燃費や加速性能が同年代のライバルよりもあまり良くないので、その点は試乗するなり買う前によく確認すること。

高年式で比較的手頃で、見た目や内装の新しい足車としては十分魅力が高い。

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