【9代目・後期 特別仕様】ダイハツ ハイゼットトラック エアコン・パワステスペシャルVS(S201P/S211P型) | シン・軽自動車マニア

【9代目・後期 特別仕様】ダイハツ ハイゼットトラック エアコン・パワステスペシャルVS(S201P/S211P型)

ハイゼットトラック

ハイゼットトラックはダイハツのトラック型軽乗用車。本稿では9代目の後期型(2007年12月マイナーチェンジ~2014年10月)のモデル終盤に設定された特別仕様車、「エアコン・パワステスペシャルVS」を扱う。

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出典:価格.com
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9代目 ダイハツ・ハイゼットトラックとは?

1999年1月にフルモデルチェンジし、9代目となったダイハツ・ハイゼットトラック。

9代目のハイゼットトラックは1998年の軽乗用車新規格に対応しつつもコストカットの観点から先代をベースに設計。そのためボディスタイルそのものは先代によく似た形となった。

一方でヘッドライトを大型化し8代目のアイデンティティーだった黒縁を廃止。フルモデルチェンジをイメージさせるスッキリとした顔つきに変化した。また、インパネも新設計となりそれまで旧規格までのイメージを刷新させた。

9代目では新規格と安全対策を取り入れながらも荷台長は1940mmに拡大。またボディの85%に亜鉛メッキによる防錆鋼板を採用し、カチオン電着塗料により高い防錆性能を実現した。

さらに「ストロング防錆仕様」がスペシャル、ローダンプ、パネルバングレードを除いてオプション設定され、軽トラック初となる錆による穴あき5年、表面錆3年の長期保証を実現した。

そのハイゼットトラックは2004年12月にビッグマイナーチェンジを行い中期型となった。中期型ではフロントデザインを大幅変更したほか、ガードフレームの形状を変更。積み重ね時の効率をあげると共に1945mmの荷台長を確保した。

内装でもインパネを同年代のハイゼットカーゴをと同じタイプに変更し、ユーザー調査に基づく大型グローブボックス、大型インパネセンターポケット、大型インパネアンダーポケットなどの収納スペースを設けた。

この他メカニズムではタイヤの切れ角アップにより小回り性能を向上、最小回転半径3.7m(※前期型は3.8m)を実現。エンジンは引き続き廉価グレード用SOHCエンジンとと上級グレード用DOHCエンジンの2本立てで、それぞれ前期型よりもパワーアップがなされた。

そのハイゼットトラックは2004年12月にビッグマイナーチェンジを行い中期型となった。

中期型ではフロントデザインを大幅変更したほか、ガードフレームの形状を変更。積み重ね時の効率をあげると共に1945mmの荷台長を確保した。

内装でもインパネを同年代のハイゼットカーゴをと同じタイプに変更し、ユーザー調査に基づく大型グローブボックス、大型インパネセンターポケット、大型インパネアンダーポケットなどの収納スペースを設けた。

この他メカニズムではタイヤの切れ角アップにより小回り性能を向上、最小回転半径3.7m(※前期型は3.8m)を実現。エンジンは引き続き廉価グレード用SOHCエンジンとと上級グレード用DOHCエンジンの2本立てで、それぞれ前期型よりもパワーアップがなされた。

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9代目・後期型ハイゼットトラックとは?

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出典:価格.com

2007年12月には2回目のビッグマイナーチェンジを受けて後期型に。

後期型マイナーチェンジではそれまでのEF型エンジンを全グレードで新型ツインカムエンジンのKF型に置換。

これによりパワー、燃費、走行性能、静粛性が向上しFFの2WDモデルでは「平成22年度燃費基準+10%」、FFのMTと4WDのATでは「平成22年度燃費基準+5%」を達成した。

また全グレードで「平成19年排出ガス規制」の認証を取得した。これ以外に内装ではライトグレー色のインテリアカラーを新規に採用。

さらに間欠ワイパーを全グレード標準装備とし、後期型では新エンジンの採用と内装の変更で商品力強化をはかった。

9代目ハイゼットトラック エアコン・パワステスペシャルVSとは?特別装備とノーマルとの違い

そして2013年12月。フロントメッキグリルや特別専用色、各種便利装備や防錆対策を追加しながら価格をベースモデルから据え置いた特別仕様車が4種類設定された。

そのうちのひとつがこの「エアコン・パワステスペシャルVS」である。

エアコン・パワステスペシャルVSでは最廉価の「エアコン・パワステスペシャル」グレードをベースに外装では上級グレード用の「フロントメッキグリル」を標準装備。

他にも

  • 大型荷台作業灯
  • 格納式テールゲートチェーン
  • あゆみ板掛けテールゲート

も標準装備とし利便性を向上。防錆対策として3層塗装、荷台下フレーム外面及び下面にアンダーコート塗布、防錆ワックスを追加 、ガードフレームをフルメッキ防錆処理、荷台ヒンジ全てにフルメッキ防錆処理と防錆材を追加。

さらにボディカラーではそれまで設定のなかった「ブラックマイカメタリック」と「ブルーマイカメタリック」の2色を特別色として追加し合計4色としつつ、価格はベースモデルとまったく同じとした良心的な特別仕様車となっていた。

エクステリア(外装)

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フロントデザイン。エアコン・パワステスペシャルVSではそれまで非装備だった上級グレード用のフロントメッキグリルを標準装備。精悍さをアップさせた。これ以外はベースモデルと同じでフォグランプはオプション設定となる。

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出典:価格.com

サイド。パット見は同じだが、VSの防錆対策として上述のとおり3層塗装が施される。さらに荷台下フレーム外面及び下面にアンダーコート塗布、防錆ワックスを追加 、ガードフレームをフルメッキ防錆処理、荷台ヒンジ全てにフルメッキ防錆処理と防錆材を追加している。

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出典:ダイハツ認定中古車

VS仕様として荷台上部には便利な作業灯も標準装備。

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出典:ダイハツ認定中古車

足元は12インチ鉄チンホイール。

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リア。このあたりも外観はベースモデルと同じ。

エンジン・機能装備・安全装備など

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エンジンは3気筒の自然吸気エンジン。

KF-VE型直列3気筒DOHCエンジンは最高出力37kw(53ps)/5700rpm、最大トルクは64n・m(6.5kg)/4000rpmを発生。

3ATモデルでは最高出力が若干異なり、53ps(39kW)/7000rpm、最大トルクは6.5kg・m(64N・m)/4000rpm。

トランスミッションは5MTまたは3ATの2種類で駆動方式はFRまたはパートタイム4WDとなる。

安全装備としてデュアルSRSエアバッグ、プリテンショナー&フォースリミッター機構付シートベルト (運転席/助手席)、ABS(ブレーキアシスト付)は「安全パック」としてメーカーオプション設定されていたが、2011年12月マイナーチェンジで保安基準改正に適合。

ジャンボや特装車を除いて運転席エアバッグが標準装備となった。

9代目ハイゼットトラックS201PS211P型の持病や故障しやすい箇所

9代目ハイゼットトラックの後期モデル(S201P/S211P)ではそれまでのEF型エンジンから置き換わったダイハツの初期型KF型エンジンを搭載する。

そのため4代目ムーヴ(L175S/L185S)2代目タント(L375S/L385S)エッセ(L235S/L245S)7代目ミラ(L275S/L285S)ムーヴコンテ(L575S/L585S)などと同じくKF型エンジンに由来する持病やトラブル、故障しやすい箇所などがいくつかあげられる

まずは定番のオイル漏れとオイル消費。初期のKF型エンジンを搭載するダイハツ車はかなりの確率でオイル漏れが発生しやすく、ヘッドカバーとシリンダーヘッドの間からオイルが漏れやすい。

ヘッドカバーパッキン(ガスケット)の交換で修理できるが、漏れを放置するとオイルが想像以上に減ってエンジンにダメージを与え、最悪エンジンブローの原因となるので注意が必要だ。

また、オイル交換もこまめにやっていないと初期型のKFエンジンでは有名な「オイルリング固着」が発症している可能性も。これはオイルリングがスラッジで固着し、オイルを大量消費する事態に発展する。オイル消費が激しい場合は対策品ピストンへ交換修理が必要で、費用がかさむケースも。

次にウォーターポンプ。これも初期のKF型エンジンでは有名な故障箇所で、後に対策品になるほど壊れやすかった。ウォーターポンプも放置するとエンジンが冷却できなくなり、オーバーヒートとなって最悪エンジンブローに至るケースも。

後期型の中古9代目ハイゼットトラックを買う場合はヘッドカバーからにじみや漏れがないか、ウォーターポンプから異音がしないか、あるいは交換済みかを確認することをオススメする。

インテリア(内装)

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インパネ。内装に関しては特別装備はなく、ベースモデルと同じ。最廉価グレードベースだが、グレード名からもわかるようにエアコンとパワーステアリングが標準装備となる。

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スピードメーター。タコメーターなしのシンプルタイプ。

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5MTのシフトノブ。

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3ATのシフトノブ。

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シートなどもベースモデルと同じ。

まとめ

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出典:Goo-net

9代目ハイゼットトラックの後期型に設定された「エアコン・パワステスペシャルVS」は最廉価で一番安いエアコン・パワステスペシャルグレードをベースに外装ではフロントメッキグリルや防錆対策を施し、魅力的なブラックマイカメタリックとブルーマイカメタリックの2色を選択可能としつつ価格をそのままとした特別仕様車である。

普通、特別仕様車というとベースモデルよりも価格が上がることが常識なのだがこのVSではそれがなく、かなり良心的な特別仕様車となっていた。

特にボディカラーでブラックとブルーの2色がある点がポイントで、この後の10代目ハイゼットトラックでは標準色となったもののホワイトやシルバー以外の珍しいカラーリングとして魅力的な部分でもある。

【10代目・前期型】ダイハツ ハイゼットトラック (S500P/S510P型) 概要解説

少しでも安くあるいは9代目のデザインが好みで他とは違うカラーの軽トラが欲しい場合は価値ある古車となりえるだろう。

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