【6代目・後期型】ダイハツ ムーヴカスタム(LA150S/LA160S型)概要解説

ムーヴカスタム

ムーヴはダイハツのワゴン型軽自動車。ムーブカスタムはそのカスタムモデルである。本稿では6代目(LA150SおよびLA160S型)の2017年8月マイナーチェンジ以降を後期型とし、これを扱う。

l150s_custom_last (27)

画像参照元:Goo-net

概要

2014年12月にフルモデルチェンジし、6代目となったダイハツ・ムーヴ。初代は1995年に登場し、後追いという形となったもののライバルのスズキ・ワゴンRと切磋琢磨しながらフルモデルチェンジを繰り返し約19年目を迎えた平成の長寿モデルである。

6代目では軽自動車の本質である低燃費と低価格をベースに新開発となる軽量高剛性ボディ骨格構造や足回りの改良で基本性能を大幅向上。

加えて軽自動車初の先進装備により軽自動車としての本流を追求。またカスタムには上級感を極めた最上級グレードの「ハイパー」を新設定するなど普通車から軽自動車への乗り換えを意識したグレード展開も充実させている。

外観は先代までのベーシックな外観を踏襲するものの、厚みのある造形や大型ヘッドランプ、平面ラウンドを意識したバンパーを用い全体的に質感を向上。サイドはシャープかつ流れる造形として上質感を追求した。

l150s_custom_last (32)

インテリアではダークグレー、ホワイト、グレージュの3トーンカラーで上質さと華やかさを演出。メーカーオプションではインパネはダークグレーとホワイト。

ブラックシートに本革巻ステアリングホイールを組み合わせたブラックインテリアパックを設定しベーシックグレードにも上級思考の選択肢を与えた。また全グレードでタコメーターを標準装備とした。

エンジンは先代と同じKF型エンジンを採用。ミライースの低燃費技術を取り入れかつ軽量化と空力性能を大幅向上。ベーシックグレードでもフロントアンダースポイラー、リヤタイヤ前スパッツ、スポイラー一体型バックドアを標準装備とし、Cd値を従来モデル比で約10%低減したことでNAのFFモデルで31.0km/L(JC08モード)を達成した。

l150s_custom_last (33)

先進装備としては後方誤発進抑制制御機能を追加したスマートアシストⅡを一部グレードを除いて標準装備。また、LEDヘッドランプをメーカーオプションとし、フォグランプやリヤコンビランプ、ルームランプに設定拡大して省電力化を強化した。

さらに坂道からの発信をサポートするヒルホールドシステムを全グレードで標準装備。バックカメラも機能を強化し、真上から見下ろした視点とステアリング連動ガイド線機能を追加した。

l150s_custom_last (6)

快適装備としては軽量高性能エアコンユニットやスクロールコンプレッサの新開発で性能を維持しつつ消費電力を大幅低減。またアイドリングストップ中でも冷たい風を維持する「スマートクール」を採用。これによりエアコン使用時の燃費を向上させた。

このほかエアロワイパーブレード、ワンタッチターンシグナル機能付き方向指示スイッチ、ボイスコントローナビゲーションシステム、スーパーUV・IRカットガラス(フロントドア)、スパークリーンエアフィルター、ウォームパックなどグレード別やメーカーオプションなどで設定し軽自動車だからといって妥協しない快適装備を与えた。

6代目・後期型ムーヴカスタムの特徴と前期との違い

l150s_custom_last (31)

その6代目ムーヴは2017年8月にフロントデザインの変更を伴い後期型となった。

後期型カスタムでは外装に新開発となる多灯薄型LEDヘッドランプを採用。ほかにも新意匠のメッキフロントグリル、フロントバンパーを採用しフロントデザインを大幅変更したほか、スモーククリアのインナーレンズを採用したリヤコンビネーションランプ、新デザインの15インチアルミホイール、新意匠のフロントLEDイルミネーションランプを採用し洗練されたエクステリアとした。

l150s_custom_last (5)

内装では新意匠のインパネガーニッシュ&ドアオーナメントパネルを採用し、上級グレードではディープマルーン(幾何学柄)を設定した。さらにオーディオパネル(プレミアムシャインブラック/ブラック)の幅を左右1cmずつ縮小し、スマート化。ドアアームレストとドアトリム表皮の色と柄の変更、シート表皮の変更、エアコンレジスターガーニッシュにプレミアムシャインブラックを設定した。

さらに新ボディカラーとしてレーザーブルークリスタルシャイン、レーザーブルークリスタルシャイン×ブラックのツートーンの2色を新設定し上級感と洗練さを極めたマイナーチェンジとなっている。

エクステリア

l150s_custom_last (10)

フロントデザイン。6代目後期型マイナーチェンジの大きな変更点はここ。それまでの個性的な(悪く言えばダサい)顔つきからパット見はシンプルよく見ると細部に拘りが垣間見える洗練されたデザインへと変更された。

6代目前期と比べるとかなり万人受けしやすいデザインに変更され、前期の顔つきに抵抗があった人もこれなら受け入れられそうなデザインとなった。

l150s_custom_last (23)

ヘッドライトは新開発となる多灯薄型LEDヘッドランプ(マニュアルレベリング機能・LEDクリアランスランプ付)を採用。後期型ではプロジェクターレンズは使わず、マルチリフレクターを小分けにして複数配置したLEDヘッドライトとなる。

l150s_custom_last (30)

このほかメッキフロントグリル、フロントバンパー、フロントLEDイルミネーションランプ(※RSハイパーSAⅢグレードのみ)も新デザインとし大幅なデザイン変更となっている(※フォグランプはLEDタイプ)。どこか5代目後期型ムーヴカスタムや4代目後期型ムーヴカスタムのデザインに近いものがあり、先代回帰にも感じる。

l150s_custom_last (12)

サイド。このあたりは特に変更点はなし。後期型の新ボディカラーとしてレーザーブルークリスタルシャインとレーザーブルークリスタルシャイン×ブラックのツートーンの2色が追加された。

l150s_custom_last (13)

アルミホイールはターボ仕様の15インチアルミホイールのデザインが変更され、エアロ風のスタイリッシュなものとなった。

l150s_custom_last (11)

リア。後期型ではスモーククリアのインナーレンズを採用したリヤコンビネーションランプ(クリアータイプ)を採用し、リアビューも洗練されたデザインとした。

エンジン・機能

l150s_custom_last (15)

エンジンはKF型直列3気筒DOHC自然吸気エンジンとインタークーラー付きターボエンジンの2種類を設定。自然吸気エンジンは最高出力52ps(38kW)/6800rpm、最大トルクは6.1kg・m(60N・m)/5200rpm。

ターボエンジンは最高出力64ps(47kW)/6400rpm、最大トルクは9.4kg・m(92N・m)/3200rpm。5代目では後期型からカジュアルムーヴにもターボモデルが追加されたが、6代目では最初から設定されている。

トランスミッションは全グレードでCVTのみの設定。駆動方式はFFまたは4WD。安全装置として全グレードでVSC(横滑り防止装置)とTRC(トラクションコントロール)が標準装備となる。

L150S_last (13)

先進装備のスマートアシストは後期型でスマートアシストⅢにバージョンアップ。小型ステレオカメラにコーナーセンサーをプラスした第3段バージョンとなり、初代のスマートアシストと比べて新機能の追加や作動領域の拡大が図られた。

一番の機能は衝突警報機能と衝突回避支援ブレーキ機能。この機能そのものは初代と同じだが、新型では歩行者に対しても動作可能となり、かつ対車両でも作動条件(時速/走行時)が大幅に拡大された。この手の技術ではいちはやくステレオカメラを導入したスズキ(デュアルカメラブレーキサポートなど)が先行していたが、ダイハツもスマートアシスト3でほぼ追いついた形だ。

L150S_last (14)

このほかは車線逸脱警報、誤発進抑制制御機能(前方・後方)、先行車発進お知らせ機能などは他モデルで採用のスマートアシストⅡと同じ機能がプラスされる。さらにスマートアシストⅢではオートハイビーム機能にコーナーセンサーによる接近お知らせ表示機能が備わった。オートハイビームは夜間走行に。コーナーセンサーは街中での縦列駐車などで効果を発揮する。

ムーヴカスタムLA150SとLA160Sとの違い

6代目ムーヴカスタムのLA150SとLA160Sとの違いは駆動方式。FFモデルがLA150Sで、LA160SはFFベースの4WDとなる。ただし、ジムニーなどのクロカン4WDとは異なりビスカスカップリングを用いたオンデマンド式の4WDとなっている。

そのため常時4WDではなく、前輪と後輪の回転差が生じたときのみ4WDとなる生活四躯仕様となる。

なお、このビスカスカップリングは消耗品で、寿命が来ると異音が出て、次第に大きくなり最後にはビスカスカップリングとして機能しなくなってしまう。そのため中古で過走行のLA160Sを購入する場合は必ず試走して交差点やカーブなどで異音がしないか確認することをオススメする。

インテリア

l150s_custom_last (3)

インパネ。後期型では新意匠のインパネガーニッシュ&ドアオーナメントパネルを採用し、上級グレードではディープマルーン(幾何学柄)を設定した。このほか・オーディオパネル(プレミアムシャインブラック/ブラック)の幅を左右1cmずつ縮小し、スマート化している。ステアリングは本革巻ステアリングホイールでチルトステアリング機構付き。

l150s_custom_last (24)

スピードメーターは前期と同じ。

l150s_custom_last (35)

収納スペースはインパネ付近に多数設定(※一部はイルミネーション付き)。

l150s_custom_last (4)

フロントシートはベンチシートタイプ。後期型ではシート表皮を変更しより上級感を高めた。このほかドアアームレストを変更し、ドアトリム表皮の色と柄も変更している。

l150s_custom_last (14)

リアシート。

l150s_custom_last (2)

スライド機構は240mmを確保。

l150s_custom_last (25)

ラゲッジルーム。

l150s_custom_last (17)

リアシートを倒した状態。

まとめ

l150s_custom_last (28)

6代目後期型のムーヴカスタムは強化された自動ブレーキのスマートアシスト3に外装では大幅変更されたフロントデザインに新デザインのアルミホイール、ブラックタイプのインナーメッキを用いたコンビランプ。

内装では新デザインのインパネにアームレストとドアトリム表皮、シート表皮の変更など内外装で大幅なテコ入れが行われたマイナーチェンジとなった。

一般的にマイナーチェンジでデザインを大きく変更する場合は、旧モデルの評判(デザイン)が良くない場合や他車種とデザインを統一化させるケース、イメージを刷新してさらなる販売拡大を狙うケースがある。

今回マイナーチェンジを実施した同年の2月(半年前)にはライバル、スズキ・ワゴンRフルモデルチェンジをしておりその影響もあるのかもしれない。

実際のところデザインは前期型よりもより万人受けしやすいデザインに変更され、前期型を毛嫌いしていた人にも受け入れやすいものとなっており、デザイン面でのアプローチといったところだろうか。クルマ自体のデキは非常に良いためこれに刷新された新デザインでより魅力が高まった6代目後期ムーヴカスタムである。

コメント

タイトルとURLをコピーしました