【前期&中期型】三菱 トッポBJ(H42A/H47A型)概要解説 | シン・軽自動車マニア

【前期&中期型】三菱 トッポBJ(H42A/H47A型)概要解説

トッポBJ

トッポBJは三菱のトールワゴン型軽自動車。本稿では1998年10月~1999年9月までを前期型、1999年10月~2000年12月までを中期型と定義しこれを扱う。

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出典:Goo-net

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三菱 トッポBJとは?

1998年10月にそれまでのミニカトッポの後継モデルとして登場したトッポBJ。

トッポBJではそれまでのミニカシリーズから独立し、それまでの特徴であったフロントデザインはミニカとは違う専用品へ変更された。

現在では軽の主力販売モデルとなったタントスペーシアに全高こそおよばないが室内高は依然として高く、上方向への開放感から室内が広く感じられるモデルでもあった(ただし、横幅や室内長は及ばない)。

グレード展開はは先代同様に大きくわけてベーシックなノーマルタイプと専用グリルやリアスポイラー等に4気筒ターボエンジン搭載したスポーツモデルの2本立て。

特にスポーツモデルの「トッポBJ R」はミニカダンガンの実質的な後継モデルとあって外観がかなりいかつい顔をしていた。

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トッポBJとミニカは兄弟モデル

トッポBJと同年代に発売され8代目ミニカとは兄弟関係にある。

名前こそ先代のミニカトッポBJから、ミニカの名前が消え顔つきも独立した専用デザインが与えられるが、シャーシや足回り、インパネもミニカとトッポBJで共有し、フロア高と座面高さはミニカとまったく同じでトッポBJは室内高(全高)のみが高いという仕様。車両型式が同一なことからも兄弟モデルであることが容易に推測できる。

そのため同年代のライバルに比べても重心が意外と低い特徴もあった。

さらにミニカで非設定となったターボ仕様で4A30型20バルブターボ搭載・ダンガン後継の「トッポBJ R」の設定から貨物バン、乗用モデル、廉価ターボ、丸目の「グッピー」などミニカよりも幅広ラインナップでより乗用モデルを意識したグレード構成となっていた。

なお、この関係は後に復活する「トッポ」と「eKワゴン(eKスポーツ)」との関係に酷似している。

前期・中期トッポBJのグレード一覧 S、U、M、M-T、X、Z、Rの違いなど

前期・中期トッポBJのグレード展開は廉価・軽バングレード「U」、廉価グレード「S」、ミドルグレード「M」、ミドルターボ搭載「M-T」、上級スポーティ「Z」、最上級スポーツ仕様「R」などが設定されていた。

このほか派生丸目モデルの「グッピー」なども追加されモデル構成が多岐にわたっていた。

S

ミニカダンガンの廉価グレード。

U

2000年1月の一部改良で新設定されたトッポBJのバンタイプ・軽貨物グレード。

Sグレードよりも新車価格がさらに安くなり、装備が簡略化されたことでかなり買いやすくなった。

M

トッポBJのミドルグレード。

M-T

1999年11月の一部改良で追加された新グレード。

Rグレードをベースに4気筒SOHC16バルブターボを搭載し、価格を抑えたスポーティグレード。

ATモデルのみの設定。

Z

Rグレードをベースに自然吸気エンジンを搭載したグレード。

ターボエンジンを非搭載とすることで価格をかなり抑えていた。

X

トッポBJの自然吸気エンジン・上級グレード。

Zグレードと同じくRグレード用のエアロパーツを装備し、Zグレードにはないタコメーターを備えるなど、装備が少し豪華な仕様。

R

トッポBJの最上級スポーツグレード

4気筒20バルブツインスクロールターボエンジンを搭載し、専用バンパー、リアスポイラー、サイドアンダースポイラー、アルミホイールなどでスポーティに仕立てたグレード。

ミニカダンガンの実質的な後継グレード。今でもマニアに人気のグレードで、5MTモデルの場合はそこそこの値段で取引されている。

派生モデル グッピー

トッポBJに先代ミニカのような丸目モデルを採用したカジュアル・派生モデル。

グッピー専用の丸型2灯式ヘッドランプと専用フロントグリル&バンパーを採用し、スタイリッシュなモデルとしていた。3ATのみの設定。

登場からわずか1年程度でカタログ落ちしたため、中古車としてはかなりの希少車種。

前期・中期トッポBJのエクステリア(外観)

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出典:Goo-net

フロントデザイン。先代、先々代のミニカトッポではミニカのフロントフェンダーを流用し、後ろだけを高くした合体モデルのような外観だったが、トッポBJでははじめて専用デザインに。

オーソドックスな角をメインとした感じのヘッドライトに、開口部を狭くしたグリルを組み合わせ、先代までのミニカベースとはデザインを差別化した。なお、デビュー当初は写真のようなグリルだったが、

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出典:Goo-net

1999年11月マイナーチェンジでフロントデザインを少変更。開口部を大きくし、中にメッキラインを複数入れることでちょっと上質な感じを演出した。また、三菱エンブレムも赤からシルバーへ変更されている。

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出典:Goo-net

サイドから。フロントフェンダーから前は専用設計となっているので、先代のミニカトッポと比べるとフェンダーを境に後付感が薄くなっている。当時としてはワゴンRやムーブよりも全高が高く、まさにトッポの名に相応しい外観をしている。

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出典:Goo-net

リア。先代と同じ位置にコンビランプを装着。後ろ姿からも背の高さが確認できる。サイドとリアでは前期と中期の変更点はい。

リアハッチは左右開閉式で、リアガラスは上方向にオープンできる。また、リアワイパーは非常に珍しく上部に取り付けられている。

エンジン・機能装備・安全装備など

エンジンはデビュー当初は4気筒のSOHC自然吸気エンジンとDOHCターボエンジンの2種類。

ターボエンジンは7代目ミニカダンガンでも採用されていた4A30型のツインスクロールターボエンジンで、スポーツモデル最上階の「R」グレードのみに搭載。

1999年10月のマイナーチェンジ(中期型)ではそれまでの2種類に加えて、「M-T」グレードに4気筒SOHCターボを追加し3種類となった。

トランスミッションは前期型は4ATまたは5MT、中期型ではコストカットのため廉価グレードのATモデルが3ATに変更、これ以外は4ATまたは5MTとなる。駆動方式はFFまたは4WDだ。

なおこのトッポBJの4ATは故障しやすことで有名で、パジェロミニと同じく最悪ミッションブローとなって自走不能に陥る。4ATモデルを買う場合は状態を良く確認したり試乗したりすることを強くオススメする。

前期・中期トッポBJのインテリア(内装)

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出典:Goo-net

インパネ。前期型ではグリーン系。

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出典:Goo-net

中期型ではグレー系となる。インパネは同年代の8代目ミニカを流用して作られたため、デザインはミニカそのもの。同年代のライバル・ハイトワゴンに比べると専用設計ではないため少し残念な部分もある。

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出典:Goo-net

スピードメーター&ステアリング。非常にベーシックな感じで、タコメーターは無い。ミニカとまったく同じデザインで安っぽさがかなり強い。ただし、ターボモデルではミニカには無いタコメーターが付く。

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出典:Goo-net

フロントシートはセパレートタイプ。前期ではグリーン系。

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出典:Goo-net

後期はベージュ系に。シート表皮関してはトッポBJ専用品となり、ミニカとは差別化がなされる。

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出典:Goo-net

リアシート(前期)。

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出典:Goo-net

リアシート(後期)。

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出典:Goo-net

ラゲッジルーム。

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出典:Goo-net

リアシートを倒した状態。

前期・中期トッポBJの評価

三菱のトッポBJ・前期型および中期型はこの時代にしては珍しい全高を持つ背の高い軽自動車である。

横幅や室内長では売れ筋となっているタントやスペーシアに勝てないが室内高は今でも勝っており、その高さからくる開放感は特筆すべき部分である。

中古市場では登場からかなり年数が経過しているためかなり割安な中古車となっている。レアなターボの5MTは例外だが格安で購入できるため、室内空間が広い安い足車としての需要があるが年数経過によりタマ数がかなり減っており、希少車の域になってきている。

後継モデルとして、eKワゴンをベースとしたトッポが復活するもののライバル他社に打ち勝つことができず、eKスペースにバントンタッチすることとなる。

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