【後期型 ウェイクOEM】トヨタ ピクシスメガ(L700A/L710A型)グレード一覧・概要解説 | シン・軽自動車マニア

【後期型 ウェイクOEM】トヨタ ピクシスメガ(L700A/L710A型)グレード一覧・概要解説

ウェイク
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ピクシスメガはトヨタのトールワゴン型軽自動車。ダイハツ・ウェイクのOEMモデルである。本稿では2016年5月マイナーチェンジ以降を後期型とし、これを扱う。

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トヨタ ピクシスメガとは?

2015年7月登場のピクシスメガ。トヨタの軽自動車はすべて子会社のダイハツからOEM供給され、名前も「ピクシス○○○」とかならずピクシスの名前が付く共通点がある。

そのピクシスシリーズに2015年7月、売れ筋のタントよりもさらに背の高いウェイクをOEMとしたモデルが追加された。それがトヨタ・ピクシスメガである。

ピクシスメガはピクシス エポックに続いて第4弾のOEMモデルとなり、トヨタの軽自動車では初のスーパーハイト系ワゴンとなった。

ピクシスメガではダイハツ・ウェイク同様に様々な生活シーンで活躍できるクルマを目指し、「視界の良さ」と「広々とした室内空間」をキーワードに開発。

室内高は軽自動車トップレベルの1455mmを確保し、大人4人がゆったりと乗れる室内空間を確保。

一方で全高1835mmの車両を安定させるため、「ファン&リラックスドライブコンセプト」としてフロントアブソーバーロッドやリヤアブソーバーのサイズアップによる高剛性化で安定性を向上。

さらにウレタンバンプスプリングやスタビライザーの標準採用でコーナリングのロールを低減している。

また、少しでも重心を低くするためにルーフパネルを薄くし、外板を樹脂化することで重心より上のパーツを軽量化。

同年代のダイハツ・3代目タントより85mm全高がアップしたにも関わらず、重心高は10mmアップに抑えた。操縦安定性を実現した。

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また実用性の面では「ミラクルラゲージ」として、後部座席後ろのラゲッジルームに約90Lの「大容量ラゲージアンダートランク」を設定。ゴルフバッグやスノーボードなど立てて積めばリアシートを倒すこと無く長物を積載可能とした。

また、シートは撥水加工が施されたフルファブリックシートとし、背面は塩化ビニール加工で汚れや水濡れも簡単に拭き取り可能に。

これ以外では車内の隅々に収納スペース(ポケッテリア)を設け使い勝手を向上させた。

エンジンはKF型エンジンにミライーステクノロジーからクールドi-EGR(※自然吸気エンジンのみ)、CVTサーモコントローラー、エコ発電制御などを適用。

1トン近い車重ながら自然吸気エンジンのFFで25.4km/L(JC08)、一番悪いターボの4WDでも23.2km/L(JC08)の低燃費を実現。さらにエコドライブアシストを全グレードで備えドライブ面でも低燃費をサポートする。

自動ブレーキとしてはスマートアシストをグレード別に設定。横滑り防止装置のVSC&TRC、エマージェンシーストップシグナル、SRSサイドエアバッグは全グレードで標準装備とした。

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後期型・ピクシスメガの改良点と前期との違い

後期型マイナーチェンジ

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そのピクシスメガはウェイクと同時期となる2016年5月のマイナーチェンジでフロントデザインの変更を伴い後期型となった。

後期型では新デザインのフロントフードガードフィッシュを採用したほか、フロントとリアバンパーガーニッシュをボディ同色化。フォグランプは全グレードで標準装備とした。

内装ではLグレード以上でオーディオパネル、カップホルダー、センタークラスターに加飾を与えた。

ボディカラーもミストブルーマイカメタリックとフレッシュグリーンメタリックの新色を追加し、ホワイトルーフの2トーンカラーのバリエーションも増やした。

また、自動ブレーキのスマートアシストは、カメラ、レーザーレーダー、ソナーセンサーの3つのデバイスからなる「スマートアシストⅡ」にバージョンアップ。

従来のスマートアシストの機能に加え、 衝突回避支援ブレーキ機能の作動範囲拡大や衝突警報機能の歩行者検知、車線逸脱警報機能を追加し安心・安全性能を向上させた。

2017年12月・一部改良

2017年12月の一部改良ではスマートアシストがバージョンアップし、「スマートアシストⅢ」に。歩行者検知による緊急ブレーキ、オートハイビーム、コーナーセンサーの追加などが標準装備化された。

2020年2月・仕様変更

2020年2月の仕様変更ではボディカラーの入れ替えを実施。それまでの「フレッシュグリーンメタリック」、「ミストブルーマイカメタリック」、「ブルーマイカメタリック」の3色を廃止。

入れ替えで「レイクブルーメタリック」を追加。2トーンカラーも上記3色の組み合わせを廃止し、入れ替えで「レーザーブルークリスタルシャイン」の組み合わせを追加した。

2020年6月・一部改良

2020年6月の一部改良では新規ボディカラーとして「レイクブルーメタリック」を追加。

2020年9月・一部改良

2020年9月の一部改良ではさらにボディカラーの設定変更が行われ、「パールホワイトIII」が「シャイニングホワイトパール」へ差し替え。

2トーンカラー選択時のルーフ色である「パールホワイトⅢ」も「シャイニングホワイトパール」へ変更となった。

2021年5月・一部改良

2021年5月の一部改良ではオートライトが全グレードに標準装備&運転中は常時作用する仕様へ変更。

ダイハツ・ウェイクとトヨタ・ピクシスメガとの違い

ウェイクとピクシスメガとの違いはほとんどなく、フロントグリル内のエンブレムデザインやリアゲートのエンブレムと車名エンブレム。

加えてステアリングのオーナメントがダイハツマークからトヨタマークへ変更となる程度。

一部ボディカラー(フェスタイエローがダイハツ版では後期で非設定だがトヨタ版では継続設定など)の設定が異なるものの、グレード構成や新車価格もまったく同じなため、「エンブレムが違う兄弟車」というイメージすると良い。

ただし、トヨタの軽全般に言えることだがダイハツに設定のある特別仕様車の設定が一切無い。

そのためダイハツ版(ウェイク)の前期に設定のあった特別仕様車(ファインセレクション波伝説バージョンモンベルバージョン)や、

後期型の特別仕様車、「VS SAIII」や「LスペシャルリミテッドSAIII」、「GターボリミテッドSAIII」なども含めてピクシスメガ側には設定が一切なかった。

が、ウェイクの2016年5月マイナーチェンジ時にそれまでの特別仕様車らを集約しカタロググレード化した「レジャーエディション」が追加。トヨタ版でもカタロググレードとして販売されている。

トヨタ・ピクシスメガの生産終了と後継モデルについて

ダイハツ・ウェイクのOEMである、「ピクシスメガ」はトヨタディーラーへの取材により2022年8月11日に生産終了することが判明。意表を突く形でOEM元のウェイクと同時に生産終了となった。

直接的な理由は不明だが、OEM元のダイハツ・ウェイクの販売不振にあるものと当ブログでは推測している。

ピクシスメガの販売が終了し、トヨタディーラーではタントなど背の高い乗用タイプでハイトワゴンの軽自動車の取り扱いが無くなってしまった(※商用のピクシスバンのみ)。

今後は後継モデルとして直近でフルモデルチェンジした新型「アトレー」のOEMモデルか、ウェイク後継「タント・ファンクロス」のOEMモデルが誕生する可能性もあるが、近年のトヨタ・軽自動車ラインナップを見ると販売が消極的なため、期待は薄いと思う。

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後期型・ピクシスメガのグレード D、L、L SAⅢ、Gターボ SAⅢ、レジャーエディションの違いなど

後期ピクシスメガのグレード構成はエントリーグレード「D」、エントリーグレード+自動ブレーキ搭載の「D SAⅢ」、

ミドルグレード「L」、ミドルグレード+自動ブレーキ搭載の「L SAⅢ」、「L SAⅢ」にアウトドアで便利な装備を追加した「L SAⅢ レジャーエディション」、

上級ターボ仕様の「Gターボ」、上級ターボ+自動ブレーキ搭載の「Gターボ SAⅢ」。「Gターボ SAⅢ」にアウトドアで便利な装備を追加した「Gターボ SAⅢ レジャーエディション」の合計8種類。

特別仕様車の設定はトヨタ版には1種類もなかった。

D

後期ピクシスメガのエントリーグレード。ウェイクの「D」に相当する。装備を簡略化し価格を抑えた低価格グレード。

エクステリアではブラックカラーのフードガーニッシュ、ハロゲンヘッドライトにフォグランプ、ホイールキャップで簡素な外観に。パワースライドドアは非装備で、両側とも手動スライドドアとなる。

快適装備はマニュアルエアコンとなり、キーレスエントリーは標準装備する。

D SAⅢ

上記Dグレードに自動ブレーキのスマートアシストⅢを搭載したグレード。

L

後期ピクシスメガのミドルグレード。ウェイクのLグレードに相当。Dグレードよりも装備を拡充させた充実グレード。

Lグレードでは14インチアルミホイールに両側パワースライドドア(ワンタッチオープン+予約ロック機能付き)を標準装備。見た目と実用性が高くなる。

L SAⅢ

上記「L」グレードに自動ブレーキのスマートアシストⅢを搭載したグレード。これ以外に追加でキーフリーシステムとプッシュエンジンスタートも標準装備。

さらにスーパーUVカット・IRカット機能付きフロントガラスも標準装備。

「チルトステアリング」、「オートライト」、「運転席シート上下アジャスター」、「Dアシストモード」も標準装備し、「ドライビングサポートパック」オプション設定。

インテリアではオーディオパネルがプレミアムシャインシルバー、センタークラスターはプレミアムシャインブラックによる加飾が追加され上級感が演出される。

L SAⅢ レジャーエディション

上記「L SAⅢ」にレジャーで便利な装備を標準装備したグレード。レジャーエディションでは下記装備を追加で標準装備する。

  • 「イージーケアフロア」
  • 「上下2段調節式デッキボード」
  • 「ユーティリティフック」
  • 「荷室床面フック」
  • 「固定ベルト」
  • 「LEDフロントパーソナルランプ」
  • 「LEDリアパーソナルランプ」
  • 「LEDラゲージルーム」
  • 「LEDバックドアランプ」
  • 「マット付大型インパネトレイ(助手席)/マット付インパネセンタートレイ」
  • 「15インチ専用アルミホイール」

Gターボ SAⅢ

後期ピクシスメガの上級ターボ仕様車+自動ブレーキ搭載グレード。ターボエンジンを搭載し、スマートアシストⅢも標準装備する。

このほかLグレードの装備に加えてメッキグリル、LEDヘッドライト+LEDフォグランプ、15インチアルミホイール、本革巻きステアリング、本革巻きシフトノブ、3眼式スピードメーター(タコメーター付き)も追加で標準装備。

Gターボ SAⅢ レジャーエディション

上記GターボSAⅢに「L SAⅢ レジャーエディション」と同じレジャーに最適な追加装備(イージーケアフロアーやユーティリティフック等)を標準装備したグレード。

後期型・ピクシスメガのエクステリア(外装)

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出典:トヨタ認定中古車

フロントデザイン。後期型では自然吸気エンジンとターボエンジンでフロントフェイスが差別化された。

自然吸気エンジン(LとDグレード)ではそれまでのプロジェクターヘッドライトを辞めてオーソドックスなマルチリフレクターヘッドライトに変更(※ウェイクをベースとした商用モデルのハイゼットキャディーと同じタイプ)。

グリル(フロントフードガーニッシュ)もブラックを基調としたものに変更しベーシック感を強めた。

トヨタ仕様としての変更点は前期型と同じくエンブレムのみ。ただし、ウェイクが専用のマークに対し、トヨタ版ではオーソドックスなトヨタロゴエンブレムとなる。

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ターボ仕様の前期型では凝った作りのグリルとなっていたが、後期型ではウェイク・ファインセレクションのようなシンプルなグリルデザイン変更された。

Gターボグレードは前期と同じヘッドライト。内部にLEDヘッドライト(ロービーム)を採用している。

このヘッドライトはハイロー独立式に外縁はポジションランプとしてLEDクリアランス付きとなり、新規に後期型ではフォグランプもLED化された。

これに自然吸気エンジンと同じ新デザインのフロントフードガーニッシュをメッキ化したものを装着。それまでのイメージとは一新し、シンプルかつスタイリッシュな顔つきとしている。

これ以外では全グレード共通でバンパー部のフロントバンパーガーニッシュをそれまでのホワイトからボディと同色化。さらに全グレードでフォグランプを標準装備とし質感を向上させた。

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なお、このLEDヘッドライトはオプションとしてLグレードやDグレードでも選択可能だ。

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トヨタ認定中古車

サイド。このあたりは特に変更点はなし。新ボディカラーとして「ミストブルーマイカメタリック」「フレッシュグリーンメタリック」の2色とオプション設定で5色のツートンカラーが設定された。

セキュリティーアラームは全グレードで標準装備。スライドドアは両側に設けられるが、タントのようなセンターピラーレスとはならず、従来通り。

また、電動パワースライドドアはLグレードとGターボに標準装備され、ワンタッチオープン機能と予約ロック機能を備える。

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足元は最廉価のDグレードで14インチスチールホイール+フルホイールキャップ。L700AとL710Aのタイヤサイズは155/65R14。

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ベーシックなLグレードでは14インチアルミホイール。

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GターボグレードではLグレードよりもスタイリッシュな14インチアルミホイールとなる。

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なお、前期デザインの15チンチアルミホイールは新設の「レジャーエディション」に標準装備となった。

トヨタ認定中古車

リア。後期型ではリアバンパーガーニッシュがフロント同様にボディと同色化された。これ以外は特に変更はなく前期型と同じ。エマージェンシーストップシグナルを全グレードで標準装備する。

トヨタ仕様としては前期と同じくトヨタロゴエンブレムとピクシスメガエンブレムへの変更程度となる。

エンジン・機能装備・安全装備など

ウェイクのエンジン・トランスミッション・駆動方式

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エンジンはKF型3気筒DOHC自然吸気エンジンとKF型3気筒DOHCインタークーラー付きターボエンジンの2種類を設定。エンジンまわりは特に改良点はなく、前期型と同じとなる。

自然吸気エンジンでは最高出力52ps(38kW)/6800rpm、最大トルク6.1kg・m(60N・m)/5200rpm。

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ターボエンジンでは最高出力64ps(47kW)/6400rpm、最大トルク9.4kg・m(92N・m)/3200rpmを発生する。

このほか、ミライーステクノロジーからクールドi-EGR(※自然吸気エンジンのみ)、CVTサーモコントローラー、エコ発電制御などを適用。

1トン近い車重ながら自然吸気エンジンのFFで25.4km/L(JC08)、一番悪いターボの4WDでも23.2km/L(JC08)の低燃費を実現。

また、エコドライブアシストを全グレードで備えドライブ面でも低燃費をサポートする。トランスミッションはCVTのみで駆動方式はFFまたは4WD。

先進安全装備のスマートアシストについて

自動ブレーキとしては前期型からバージョンアップし、 衝突回避支援ブレーキ機能の作動範囲拡大、衝突警報機能の歩行者検知機能、車線逸脱警報機がプラスされた「スマートアシストⅡ」をグレード別に設定。

横滑り防止装置のVSC&TRC、エマージェンシーストップシグナル、SRSサイドエアバッグは全グレードで標準装備とした。

2017年11月の一部改良では自動ブレーキの「スマートアシストⅡ」がバージョンアップ。ステレオカメラを用いた「スマートアシストⅢ」を採用し、リアコーナーセンサーも標準装備となった。

スマートアシストⅢでは

  • 衝突回避支援ブレーキ(対歩行者含む)
  • 衝突警報機能
  • 車線逸脱警報機能
  • 誤発進抑制機能(前方&後方)
  • 先行車お知らせ機能
  • ハイビームアシスト

などを備える。

ピクシスメガL700AとL710Aとの違い・悪路などオフロード走行などの注意点

ピクシスメガのL700AとL710Aの違いは駆動方式。L700Aは前輪を駆動するFFのピクシスメガ。L710AはFFのピクシスメガをベースに全部のタイヤを駆動する4WDのピクシスメガ。

ただし4WDに関してはジムニーやパジェロミニなどの本格軽SUVとは異なり、基本はFFで、前後の回転差が生じた時(滑った時など)に4WDとなるビスカスカップリングを用いたパッシブタイプのオンデマンド4WD方式。

パートタイム4WDのようなタイトブレーキング現象が発生せず街乗りでは扱いやすいが、その分本格的な悪路走行には向いていないのでその点は十分注意されたい。

また、レジャーユースを想定したピクシスメガだが、その最低地上高は140mmとかなり低め。クロスオーバーSUVのスズキ・ハスラーが180mm、ライバルのダイハツ・タフトが190mmでその差がかなりある。

またタイヤサイズもハスラーやタフトが15インチに対してピクシスメガが14インチと一般的な軽自動車のサイズとなっている。

このため4WDといえども例えばスキー場に行く際に雪道を走る場合、除雪が行き届いていない道路を走るとハスラータフトよりもお腹が支えてスタックする確率が高くなる。悪路走破性は普通の軽自動車となんら変わらないと思って良い。

ピクシスメガは燃費が悪い?良くない?

ピクシスメガの実燃費

ピクシスメガの実燃費は比較的新しいモデルながらそんなに良くなく、しばしネット上では悪いとか、良くないなどのレビューや報告がある。OEM元のウェイクで実際のところ実燃費を調べてみると…

  • 2WD・自然吸気エンジンで14km/L~17km/L
  • 4WD・自然吸気エンジンで14km/L~17km/L
  • 2WD・ターボエンジンでは10km/L~18km/L
  • 4WD・ターボエンジンでは9km/L~17kmL

などの報告例があった。傾向としてターボや4WDモデルの方が燃費が悪くなりやすい。

低燃費な2代目ミライースの実燃費が18km/L~34km/Lであることを考えると、燃費が良いとはいえないモデルである。

ピクシスメガの燃費が悪い理由

ピクシスメガはN-BOXやタントなどと同じく室内空間を広く取ったスーパーハイトワゴンに分類されるモデルで、開放的な広さやたくさん荷物を載せられるなどのメリットがあるがその分車重が増え、同じ660CCのエンジンしか載せられない軽自動車では他の背の低いモデルよりも燃費が悪くなる。

ピクシスメガの車重は990kg~1060kg程度あり、エコカーのミライース(ピクシスエポック)と比較しても300kg程度の差がある。常時100kgのガタイの良い大人が3人乗っているイメージをしてもらうとわかりやすいが、車重が重たいせいで加速も悪く、ターボ無しの自然吸気エンジン仕様では街乗りでもアクセルを踏みがちで燃費も悪くなる。

また上方向に高いことで空気抵抗も悪く、長方形のような箱型ボディで空力的に不利。さらに横風などではハンドルを取られることも多く、高速道路などでスピードを出して巡航している時は背の低い軽自動車よりも不安定になってしまう。

軽自動車で燃費が気になる人はウェイクよりも背が低いムーヴや、派生のムーヴキャンバス、より燃費を求めるならミライース(ピクシスエポック)あたりがオススメ。少しでもガソリン代を抑えたい人は買う前によく検討したほうが良い。

【2代目 ミライースOEM】トヨタ ピクシスエポックLA350A/LA360A型

後期型・ピクシスメガのインテリア(内装)

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インパネ。後期型ではDグレードを除いてオーディオパネルとカップホルダーをプレミアムシャインシルバー、センタークラスターをプレミアムシャインブラックで加飾。質感を向上させた。

なお、6代目ムーヴなどで採用された「D assist切替ステアリングスイッチ」や「チルトステアリング」、「運転席シートリフター」は「ドライビングサポートパック」としてDグレードを除いてオプション設定される。

トヨタ仕様としてはステアリングのロゴエンブレムとインパネトレイのロゴマークの変更程度となる。

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Dグレードではマニュアル式エアコン。LとGターボグレードではオート式エアコンとなる。

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出典:トヨタ認定中古車

スピードメーターもDグレードとLグレードではタコメーター無しのシンプルタイプ。

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出典:トヨタ認定中古車

XとGターボではタコメーター付きとなる。共に自発光式メーターを採用。

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全グレードでスピードメーター内にエコドライブアシストを表示。通常はブルーで燃費がいいときはグリーンで視覚的に表示する。さらに右上のマルチンフォメーションディスプレイではアイドリングストップ時間、平均燃費、航続可能距離、外気温なども表示。

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さらに「ハイパーインパネ」と名付けられた収納スペースは合計で17ヶ所のフックやポケット、ボックス、ホルダー等を備え普通車顔負けのポケッテリアを備える。

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出典:トヨタ認定中古車

フロントシートはベンチシートタイプ。前期と同じくレジャー利用を想定してシート表皮はフルファブリックシートとなっている。

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出典:トヨタ認定中古車

リア。リアシートのスライド機構は240mm確保。

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出典:トヨタ認定中古車

ラゲッジルーム。リアシートのラゲッジルーム側は塩化ビニール加工が施され、汚れた物を乗せてもすぐに拭き取りやすい仕様になっている。

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出典:トヨタ認定中古車

リアシートを倒した状態。ここからがピクシスメガ(ウェイク)の真骨頂で、前期型と同じくシートアレンジにより多彩な荷物を積載可能としている。

変幻自在ミラクルラゲージ」を謳い文句にするウェイクでは、シートアレンジやオプションパーツを使うことにより、多彩なアウトドアユースに対応させている。

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たとえばサイクリング用途として助手席シートを倒して自転車2台を前タイヤを外さずにそのまま収納できかつ2名乗車を可能としたり、

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同様にサーフボード2枚と2名乗車。

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アンダーラゲッジスペースを用いてスノーボード4枚を縦に積載&4名乗車。などそれまでの軽の実用性を最大限に特化させた積載能力がウリのひとつとなっている。

この手のスポーツやアウトドアをやらない人には興味がないかもしれないが、大好きな人にとっては魅力的な部分である。

なお、前期型ではコラボレーションモデルとして、サーフィン仕様を特化させた「波伝説バージョン」、キャンプやアウトドアなどを特化させた「モンベルバージョン」などの特別仕様車も設定されるほどだった。

後期型・ピクシスメガの評価

ピクシスメガの総評

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ピクシスメガの後期型は、刷新された外観と上級グレードでのLEDヘッドライト&フォグランプの標準採用。インパネの加飾など前期型より魅力をアップさせたマイナーチェンジとなっている。

特に自然吸気エンジンではフロントデザインがベーシックな雰囲気となり、それまでコテコテ感のあったデザインから大幅変更されている。

この点は好き好きが別れるが前期型のほぼ1択のような外観からみれば選択肢が増えたわけで、人によっては魅力的とみえるかもしれない。

トヨタ仕様ではエンブレム程度の変更のみだが、他のピクシスシリーズ同様に人によってはエンブレム効果によって印象が違って見えたり、軽自動車でもトヨタがほしいという需要が少なからずあるはずである。

ピクシスメガはそういった需要の中のレジャーユースを想定した実用的な軽自動車といえよう。

【初代・後期型】ダイハツ ウェイク(LA700S/LA710S型)

なお、ベースモデルのダイハツ・ウェイクの後期型マイナーチェンジの翌月にはウェイクをベースに2シーターとした商用モデル「ハイゼットキャディー」が発売された。

【FFレイアウト軽バン】ダイハツ ハイゼットキャディー(LA700V/LA710V型)

こちらはリアシートを撤去し完全2シーターとした新しい感じの商用モデルで、ウェイクゆずりの乗り心地の良さやエンジンの静粛性にワンボックスほどではないがそこそこの積載性を併せ持つモデルであったが、トヨタ自動車へはOEM供給されなかった。

ピクシスメガの生産終了とその後…後継モデルも含めラインナップから消滅

デビュー当初は異色な軽自動車として誕生し話題を呼んだものの、微妙なパッケージングや新車価格の高さなどからモデル末期にはあまり売れず、ピクシスメガはOEM元のウェイクと同じ2022年8月11日でで販売終了している。

ダイハツでは後継モデルとして4ナンバー化されたアトレータントファンクロスがあるが、トヨタ自動車へのOEMは無く、以後スーパーハイトワゴンはラインナップから消滅。軽貨物のピクシスバン(ハイゼットカーゴOEM)を残すのみとなった。

【6代目・4ナンバー仕様】ダイハツ アトレー(S700V/S710V型) 概要解説
アトレーはダイハツのワンボックス型軽自動車。本稿では6代目のS700V型およびS710V型、約20年ぶりに復活した4ナンバー(軽バン・軽貨物)仕様の乗用グレードを扱う。6代目アトレー S700V/S710V型画像参照元:ダイハツ認定中古車概...
【4代目・派生クロスオーバーSUV風】タント ファンクロス(LA650S/LA660S型) 概要解説
タントはダイハツのトールワゴン型軽自動車。タントファンクロスは4代目の後期モデル(2022年10月マイナーチェンジ~)で追加されたクロスオーバーSUV風の派生モデルである。出典:ガリバーダイハツ・タント ファンクロスとは?2022年10月に...
【2代目・ハイゼットカーゴOEM】トヨタ ピクシスバン(S700M/710M型)
ピクシスバンはトヨタのワンボックス型軽自動車。4ナンバー軽貨物(軽バン)で、ダイハツ・ハイゼットカーゴのOEM車種である。本稿では2021 年12月マイナーチェンジ~の2代目・S700MおよびS710M型をを扱う。トヨタ 2代目・ピクシスバ...

中古市場ではまだまだ高価 ウェイクよりはタマ数が少ない希少モデル

中古市場では比較的高年式なのと人気のスライドドア付きスーパーハイトワゴンとあって価格はまだまだ高め。タマ数はダイハツ・ウェイクよりも少なく、希少性が少しあるモデル。

グレードに関してはまったく同じで、エンブレム違いの兄弟モデルだがダイハツのブランドに抵抗のある人や、トヨタブランドが好みな人には嬉しいモデル。燃費があまり良くないのが欠点だが、街乗りからレジャーまで広くカバーするモデルである。

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コメント

  1. 俣本 より:

    ピクシスメガのメーターについてですが、Lグレードでもタコメーター無しがありますよ。